自動車でカーブを曲がるときに、
そのカーブの角度は緩やかなほど安全か?

この問題は、一見正しいように思う。
しかし、実は間違っている(正しくはない)そうです。
(疑問のなぎかけが必ずしも正しくないのはわざとです。
求める答えを知っている前提なので・・・)

これが、エンジニアやユーザビリティと何が関係があるか?という話です。

突然ですが、「クロソイド曲線」という曲線を知っているでしょうか?
これが答えですが・・・
これは、高速道路のICなどで取り入れている曲線で、あのゼンマイ(食べ物)みたいなカーブです。

あの曲線は、円周よりもカーブは急な訳ですが、より安全でスムーズに進めるカーブだという事です。
理屈は、「クロソイド曲線」で調べてもらえればいいので、
ここでは述べませんが、要は直線から、だんだんとハンドルを切っていく形と、
突然、ある角度にハンドルをきるのでは、当然、「だんだん」が安全なわけです。

ここで、2つの表現があります。
「急なカーブ(角度)」と「急なハンドルさばき」です。
「急なカーブ」=「急なハンドルさばき」ではなく、
「緩やかなカーブ」=「急なハンドルさばき」
の場合があるということです。
そして、
「急なカーブ」=「緩やかなハンドルさばき」
の場合があるということです。

つまり、疑問の投げかけを
「ユーザビリティ」という視線でみれば、それはカーブの角度は着目点ではなく、
「ハンドルさばき」こそが「ユーザビリティ」の視点だということです。

では、「カーブ」などの見た目の問題は、
「利用者目線(ユーザビリティ)」ではなく、「素人目線」な訳です。

私も、車を運転しますが、週末だけですし、高速道路なども年に数回ほど。
実際、見ても、聞いてもどちらが運転しやすいの?といわれても、
まあ、高速道路の入り口も別に運転しやすいとは思わないなー。

だから、この話を聞かずに、そして、高速道路などで利用されている形として想像できないように、
双方のカーブの絵を見せられたら、絶対、間違った答えを選んでしまうはずです。
つまり、車のユーザビリティを論じるには、経験不足であり、
私の目線は、「素人目線」という訳です。

では、私のような「素人目線」は無視されてもよいか?
というと、そうではないので、話は面倒です。
(なぜなら、「素人目線」が圧倒的多数な訳ですので・・・)

実は、このような問題とソフトウェアエンジニアも悶々と日々苦悩しているという話です。

というのも、ソフトウェアの世界(特に、人の生命も、人の財産も扱っていない場合)には、
結構場当たり的な意見が通ります。
そして、それを覆すための言語がないのです。
(ここの例で言えば、「クロソイド曲線」)
それに、たとえあっても、それ自体が非日常的なので、さらに訳がわからないという深みに入ります。

たとえば、こんな話がむかーし(2004,5年くらい)ありました。

会社間のファイルの受け渡しをシステムでどうやればいいか?

「ファイルの受け渡しはFTPや、SCPでやろう!」
と言うのです。なぜなら、ファイルの受け渡しは、FTP(File Transfer)だし、SCP(Secure Copy).
ファイル受け渡しの為の方法ですので、いかにも説得力があります。
それに、ファイル受け渡しの為のプログラムを作る必要もありません。

しかし、「ちょっと待ってくれ、HTTPSにしようよ!」と私は言います。
理由は、
1)サーバのアカウント情報を渡すことになる。(セキュリティ上のリスク)
2)ファイルが正常に受け取れたか?などを正確に把握することが困難。
 (もちろん、FTPサーバ自体を作り込んでしまえば可能ですが・・・・)
 (いや、それもその後、やってしまいましたが・・・)
3)会社間のファイヤーウォールなどを通る手続きが面倒。
などです。
しかしながら、結局否決。
理由は、「WEB参照ではなく、ファイル転送だから」。
決定打は、「お客さんに説明する方法がわからない」でした。

今でこそ、HTTPの利用方法も広く伝わり、それほど異を唱える人もいないと思いますが、
当時はHTTPとは純粋にHTMLを見るものである。という認識でした。

そこで、もし私が、「WEBDAV」でやろうよ。
といえば、もしかしたら違っていたかもしれませんが・・・・
(でも、当時WEBDAVも使われないし、今でも逆に引かれるかも・・・)

当然、
「その後、アカウントはどうする?」
「セキュリティはどうする?」
「相手側のネットワーク管理者との話し合いはどうする?」
と、むちゃくちゃ余計な手間が出てきたのですが・・・・

でも、そのおかげで、いろいろな人にFTPやら、SCPの問題を認識してもらうこともできました。
(もちろん、使い方の問題です。FTPやSCP自体に問題はありません。)
また、そこら中でこんな問題が起きました。

このとき、周りの人からこう攻められる訳です。
「どうして、あのときもっときつく反対をしてくれなかったんだ!」
と。
「問題点を直さなければいけないだろ!」
と。

そして、「あー、やっと問題視してくれる人が現れた。」と。
製品開発やらサービス開発をしていると、そんなことばかりです。

つまり、全体的に、「素人目線」から「ユーザ目線」にレベルアップしたわけです。
そんなことを、気長に待つ必要があるということです。

それで、ある若手に言われたきつーい言葉あります。
「エンジニアはそんなに我慢しなければいけないんですか?」
これには、返してあげる言葉がありませんでした。

でも、おかげでその問題を解決する製品を開発するまでに至ったわけですし、
あながち、問題と知って受け入れることもいいでもあるのです。
(もちろん、生命と財産を管理していない限りです。)

あー「エンジニア」って精神的にきつい仕事だなーと思っていましたが、
子供を持つと同じ悩みを持ちます。

「子供」の代わりにその、お菓子の袋を開けてあげたい!
だって、袋に開け方に失敗して、お菓子は袋からおちて、泥にまみれて食べられなくなる!
「あー、いわんこっちゃない。」
あー、泣きやがった。
「だったら、開けてくれたっていいじゃん!」
わー、俺が怒られた。めんどくせー。
と。

「お父さん業」も「エンジニア業」もまあ、似たり寄ったりだと。

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